WordPressを利用している人なら、自分のサイトにどんなプラグインをインストールするか迷うことと思います。
このプラグインに関してですが、WordPressをインストールしはじめからすでにインストールされているプラグインが3つありますね。
- Akismit
- Hello Dolly
- WP Multibyte Patch
以上の3つです。
今回の記事ではその中でも『WP Multibyte Patch』についてを紹介していきます。
もしかするとこの記事を読んでいるあなたも、「初めから入っているプラグインのWP Multibyte Patchって何だろう?」と思った人は少なくないかもしれません。
WordPressに詳しくない人ならなおさらこのプラグインがどんな機能を果たしているかわからなかったはずです。
この記事では、そんな人たちの疑問の解決や、WP Multibyte Patchの機能、それから万が一消してしまった方のための導入方法まで説明していきます。
目次
WP Multibyte Patchは日本語の不具合解消に特化したプラグイン
WordPressはもともと外国産のサービスです。
そのため日本語版WordPressを利用すると、日本語では時々不具合が発生してしまうのです。
その理由は、コンピュータ上のアルファベットと日本語の文字の性質の違いにあります。
英語圏で使用される『abcdefg…』などのアルファベット文字はシングルバイトという性質を持っています。
それに対して「あいうえおかき…」などの日本語の全角文字にはマルチバイトという性質があります。
シングルバイトとマルチバイトのイメージとしてアルファベットは『a』を打つときにキーボードで『a』と打てば良いだけですが、日本語で『か』を打つときには『ka』とキーボードで打たなければならないという具合です。
このシングルバイトとマルチバイトの違いが、WordPressでは不具合を発生させる原因となってしまうのです。
その不具合を解消させるためのプラグインが『WP Multibyte Patch』です。
WP Multibyte Patchは日本語版WordPressでの不具合を解消するために必要
上の説明で日本語版WordPressの日本語の全角文字(マルチバイト文字)に不具合が発生してしまう原因についてわかっていただけたかと思います。
ではここから日本語の全角文字がどんな不具合を発生させるのか、WP Multibyte Patchがどのように不具合を解消しているのかについて紹介していきます。
文字カウントにおける不具合
投稿抜粋文(description)の短縮不具合とその解消
WordPressでは、記事を投稿すると新着記事一覧やカテゴリー・アーカイブスなどに記事内の文章の一部が抜粋されることはご存知でしょう。

当サイトの新着記事一覧でも、赤枠内のように記事の一部が抜粋されます。
その際にWordPressでは単語感をスペースで区切って文字数をカウントします。
英語の場合は「This is a pen.」のようにスペースを用いながら文章を書いていきますが、日本語の場合には「これは鉛筆です。」と単語感でのスペースが見つかりません。
そのため自動抜粋機能がうまく機能できず、投稿一覧などにうまく表示されないという不具合が起こってしまうのです。
その不具合をWP Multibyte Patchは解消してくれます。
検索の全角スペースを区切りとして認識しない問題とその修正
WordPressでは、サイト内の検索をする際に全角スペースがスペース(文字列の区切り)として認識されません。
プラグインの『WP Multibyte Patch』では、この認識されない不具合を修正します。
文字数カウントの不具合とその解決
WordPressを利用していると、記事を書く際に文字数表示をよく確認することかと思います。
『WP Multibyte Patch』によって、全角文字を使う日本語版WordPressにおいて文字数が正しく計算されないという不具合を解決してくれます。
文字コードに関する問題
この文字コードに関する問題は少し専門的な知識が必要ですが、「よくわからない」という方は飛ばしてもらっても問題ありません。
トラックバック/ピンバックの際の文字化けとその解消
2016年8月時点での日本語版WordPressでは、標準文字コードに『UTF-8』を使用しています。
そのため、UTF-8以外の文字コードを使用しているブログやサイトからトラッシュバックを受けた際に、文字化けが発生するという不具合が生じてしまいます。
その不具合を解消してくれるのが、プラグインの『WP Multibyte Patch』です。
トラックバックとは?
トラックバックというのは、あるサイトの内容を別のサイトで囲繞したり、関連する内容の記事を書いた際に、元のサイトに対して「関連の記事を投稿しました/記事内の一部の内容を引用しました」などのお知らせを送る仕組みのことを指します。
文字コードの『UTF-8』とは?
UTF-8とは、「8-bit Ucs Transformation Format」の略称で、コンピュータ上で文字列を利用するための規格の一つです。
書く文字列ごとに数字が割り振られており、例えば「あ」という文字には「E38181」という数列が割り振られています。
他の文字コードには『Shift-JIS』などがあります。
ピンバックの文字の解消
WordPressでは、他サイトからリンクを貼られた際に、自動で「リンクを貼りました」というメッセージを送信します。
このサイト管理者への自動通知機能をピンバックと言います。

↑↑このようにWordPressでは他サイトにリンクを貼られるとお知らせが届く
文字コードの『UTF-8』以外の文字コードを使っている他ブログからピンバックを受けた時、本文の抜粋が空になってしまう不具合が存在します。
それの不具合を解決してくれるのが『WP Multibyte Patch』です。
メール送信時の文字化けの修正
WordPressは、UTF-8でメールを送信しているので、文字コードJIS(ISO-2022-JP)を使用する携帯メールやクライアントで文字化けが発生するという不具合があります。
この際にプラグインの『WP Multibyte Patch』を有効化していると、送信メールのエンコーディング(文字コードの変換)をJIS(ISO-2022-JP)・UTF-8から選択できるので、正しく選択することによって文字化けを未然に防ぐことができます。
WP Multibyte Patchのインストール・設定方法
『WP Multibyte Patch』がどんな機能を果たしているかはわかっていただけたのではないでしょうか。
このプラグインは日本語版WordPressではWordPressをインストールした段階で有効化されています。
しかし万が一『WP Multibyte Patch』を消してしまっていて、「インストールしたい!」という方のために、ここからは『WP Multibyte Patch』のインストール方法を紹介します。
WP Multibyte Patchのインストール方法
まずはご自身の運営するサイトにログインをし、『プラグイン』から『新規追加』をクリックします。

次にプラグインの検索窓に『WP Multibyte Patch』と入力し、検索を行ってください。

画像ではWP Multibyte Patchがすでにインストールされているため『有効化』となっていますが、このプラグインがインストールされていない場合には『今すぐインストール』となっているので、そこをクリックし、インストールが終わったら有効化を選択してください。
WP Multibyte Patchの設定方法
プラグイン『WP Multibyte Patch』に細かい設定方法はありません。
インストールをし、有効化するだけで自動で不具合の解消を行ってくれます。
まとめ
今回の記事では日本語版WordPressで発生する不具合と、その対処を『WP Multibyte Patch』というプラグインで行うことができるということをまとめました。
『WP Multibyte Patch』はWordPressインストール時からすでにインストールされているプラグインですが、もし消してしまっている方がいれば再びインストールをして有効化しておきましょう。
今回の記事は以上になります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。